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北大経済学研究科大学院「経済思想史」2006.4-7.

橋本努担当(研究室:経済517、内線2777

 

 

1.授業の目的・内容・方法

この講義では、「市場とは何か」という基本問題について議論します。具体的には、市場経済の倫理的再編、市場経済の進化論的把握、知識・情報論的アプローチ、組織と市場のシステム理論、市場原理主義やネオリベラリズムをめぐる思想的問題、市場的グローバリゼーションの功罪、といったテーマについて検討する予定です。アプローチとしては、経済学説史、進化経済学、経済社会学、開発経済学、経営組織論、などの諸分野を念頭において、自由な思索と主張を喚起します。

 講義方法は、主として英文論文を講読しますが、参加者による自由発表も行います。また、社会科学の古典的な著作を読むことを通じて、古典と現代を往復する知的体力を養います。

 

 

2.使用教材

 経済思想史に関するスタンダードな理解をまだ得ていない人は、太田一廣ほか編『経済思想史――社会認識の諸類型――』名古屋大学出版会,1995.を事前に読むことを薦めます。

グローバリズムに関する邦語の基礎文献として、スーザン・ジョージ著『グローバル市場経済生き残り戦略』朝日新聞社、を薦めます。

その他、英文の著作および論文については、コピーを配布する予定です。以下の著作を予定しています。

 O’Neil, The Market.

  Brian Loasby, Knowledge, Institutions and Evolution in Economics.

 Koslowski, Principles of Ethical Economy

 

 

3.成績評価の方法

 出席と発言の積極さを評価するほか、社会科学の古典的な著作を読んでレポートを提出します。レポートについては、橋本努のHPの「講義・大学院」における詳細をご覧ください。

 評価は絶対評価です。また評価のポイントは、以下の点です。(1)授業に用いた文献資料を正確に読解できているか。(2)自ら問題意識を持って授業を消化したか。(3)自らの問題意識にしたがって文献資料を調べ、授業を超えた理解に到達しているか。

 

 

4.履修上の注意事項

 遅刻および欠席をされる場合は、必ず事前に橋本努研究室(内線2777)まで連絡下さい。

 なお、講義の時間帯を変更することがあります。